政治家にとって都合のいい法律 特定秘密保護法

 テレビのニュースを見ていて気になることがある。人の顔や自販機、看板などにボカシが入ることが多い点だ。個人情報保護法に基づくものだろうが、これほど不自然なものはない▼特定秘密保護法が立法化されつつある。大義名分は「国及び国民の安全確保に資する」ためだ。実際は行政の秘密を保護する法律で、秘密漏えいを防ぐため国民の知る権利を制限する法律に他ならない▼立法化に執心する背景は、外務省機密漏えい事件や尖閣諸島中国漁船衝突映像流出事件、ボガンチョコフ事件などに苦汁を飲まされた政府の思いが働く▼外務省漏えい事件では逮捕された記者の名誉は回復された。尖閣諸島中国漁船衝突映像流出事件はなぜ非公開にしようとしたのかその意図さえわからないまま▼最近では環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)で自民党の石破氏が「TPPには保秘条項があるので、言えることと言えないことがある」と衆院特別委員会の設置に否定的な発言をした。国民の安全安心にかかわる問題。国民はその内容を知る権利がある▼秘密保護法はどこまで行っても、政治家にとって都合のいい法律でしかない。