72億分の1の自由で世界平和を

 世界の人口は現在72億人。地球上に置いて個人は現在、72億分の1の自由を有すると考えれば平等だ。それ以上を求めると、他人の自由をどこかで侵害していることになる▼ところが人は国家や民族を通じて、他に比べて優位性を見いだし、少しでも存在感を大きく見せたがる傾向がある。伝統や文化、経済力、時には軍事力までが、歴史と絡めて優位性を満足させる力になる▼歴史上、優越感を満足させるすべての出来事も、繁栄期はほんの一時期だけ。禍福は糾える縄の如しで、その反動で後世、悲劇と隠蔽したくなるような暗部が生まれる。そして、その犠牲になるのは、いつの世も無辜の民だった▼昨年末、安倍首相が突然、A級戦犯を合否する靖国神社を参拝した。中国、韓国からだけではなく、米国、EUなどからも批判を浴びた。72億分の1を考えると国家のトップが行ったのだから当然だ▼首相の参拝は、昨年問題になったヘイトスピーチならぬヘイトアクションだ。経済の回復のための音頭取りには共感できても、国民を戦前の不幸に再び陥りさせかねない行動は許せない▼安倍さん、一時の自己満足に浸っていると後世、歴史に亡国の宰相として名を残すことになりかねませんよ。